私は新卒で中堅証券会社に入社しました。その後転職し銀行、外資系金融機関と勤務し、今は主婦でフリーランスで活動してます。
証券会社時代は同期の9割以上が支店に配属され、営業活動に従事しました。
5年立つと同期の7割が辞めておりました。
そんな厳しい証券会社ですが学べるものも多く、次のキャリアに活かせるものも多かったです。
金融業界で最も厳しいと言われる証券会社のリアルな内容をお伝えします。
- 証券会社ってなに?
- 証券会社の仕事内容?
- 年収はどのくらい貰えるの?
- 証券会社に就職するには?
- 働くことのメリットは?
そんな疑問にも【全て】この記事で解決していきます。
証券会社とは?証券会社とは、有価証券に関する①ブローカー業務、②ディーラー業務、
③アンダーライター業務、④セリング業務を主要な業務とする金融機関のことである。①ブローカー業務とは、投資家からの有価証券の売買注文を証券取引所などにつなぐ
業務のことである。
②ディーラー業務とは、証券会社が自己資金で有価証券を売買する業務のことである。
③アンダーライター業務とは、企業や国などが新しく発行する有価証券を証券会社が買い取り、販売を行う業務である。
④セリング業務とは、新しく発行する有価証券または既に発行された有価証券を一時的に預かり、投資家に対して販売する業務である。証券会社は、金融商品取引法上の「金融商品取引業者」の1つであり、通常は、第一種金融商品取引業を行う者をいう。直接金融を担う金融機関である。開業にあたっては、内閣総理大臣の登録を受ける必要がある。
みずほ証券×一橋大学
簡単に言うと株などの有価証券に関わる業務になります。
身近なところだとお金持ちに資産運用提案をしたりする個人営業、会社のお金や企業の株をマーケットで運用するディーラー、法人にIPO【上場】の提案をする法人営業などです。
証券会社の動向
以下の通り明るい面と暗い面があります。
また規制緩和や異業種の参入などもあり、良くも悪くも今後注目の業界です。
ただ、昔からある業界でもあるので、古き日本企業が残っているのも事実です。
明るい面
- 日本人の預金比率が高い。
- 政府の後押し
- 米国株の人気
暗い面
- 競争の激派
- 顧客の高齢化
- 人口減と地方の過疎化
詳しい内容はこちらの記事にまとめてあります。
証券会社の採用状況
近年はコロナの影響により減少しております。
こちらは野村證券の採用状況です。
男性 | 女性 | 合計 | |
---|---|---|---|
2021年 | 152名 | 103名 | 255名 |
2020年 | 195名 | 133名 | 328名 |
2019年 | 333名 | 271名 | 604名 |
コロナ後に半分以下に削減しております。今年は回復する見通しにはなりますが、
コロナによりリモートワークや、デジタル化、非対面が進んだこともあり
今後コロナ前に戻るかは疑問が残ります。
証券会社の職種と仕事内容
証券会社の業務は、大きく以下3つの業務になります。
- 営業職
- 専門職
- バックオフィス
営業職
営業職は個人を相手にするリテール営業と法人を相手にするホールセールスに分かれます。
リテール【個人】営業
大手対面証券では富裕層の個人を相手に資産運用提案や相続、事業継承などの提案を行います。
また新入社員では新規開拓業務にも携わることもあります。
詳しい内容はこちらの記事にまとめてあります。
ホールセール【法人】営業
企業や財団法人、医療法人に対して営業を行います。企業のお金を運用することはもちろん、資金調達方法の提案を行います。
上場して株式を発行することや社債の発行、新株の発行などが該当します。
またM&Aなどの企業買収も行います。
専門職
営業以外ではディーラーやトレーダー、証券アナリストなどがあります。
主に理系出身者も多く、中途採用も盛んなポジションになります。
ディーラー
ディーリング業務になります。自社の資金をマーケットにて運用をします。
自社資金運用の場合、固定給はなく利益を出した分だけ給与が貰える勤務体系もあります。
トレーダー
大口のお客様の取引や顧客の売買に応えるために取引を行います。
機関投資家を担当する部門がメインになります。
アナリスト
株や債券などの投資する際の情報の分析を行います。アナリストの業務も幅広く、セクター【日本株や米国株】やアセット【株、債券、為替】と言う形で分けることが多いです。
実際に決算説明会に参加したり、企業を訪問するケースもあります。
レポートを書いたりするのも仕事になります。
証券会社へ就職するメリット
- 年収が高い
- 成果を出せば評価される
- 福利厚生が充実している
- 営業力がつく
- 転職活動に有利な場合も
詳しくこちらの記事にまとめてあります。
証券会社の平均年収
口コミや実体験、同僚の話からになります。
会社により多少前後があるかと思いますが、平均的な年収になるかと思います。
- 3年目で450万
- 6年目で700万から800万
- 10年目で1,000万
- 支店長は2,000万円以上
入社後はボーナスが毎年上昇していきます。
ベースは4年目から役職がつき上がっていきます。
3年目で450万くらいになります。6年目くらいで700万から800万くいらになり、
10年目で主任や課長になり成績が良ければ1000万になります。
ほとんどがボーナスと残業代になります。
証券会社の求められる資格、必要なスキル
資格
証券会社で働くには求められる資格やスキルがいくつかあります。新卒の場合内定後もしくは
入社後に取得します。
転職の場合事前に取得しておくと有利になる場合もあります。
ファイナンシャル・プランニング技能士
資産運用やライフプラン提案の専門知識を保有している証になります。
証券会社に限らず金融機関に勤務する上ではほとんどの会社にて取得する資格になります。
主にFP2級もしくはAFPが該当します。
証券外務員
こちらも銀行や証券会社では必ず必要な資格になります。金融商品を勧誘、
販売する上での運転免許のようなものになります。
取得して登録しなくては仕事ができません。
主にデリバティブも扱える2種外務員資格が必要になります。
DCプランナー(企業年金総合プランナー)
年金制度全般や投資など幅広い知識を保有することができます。
証券アナリスト
企業の分析、市場の分析を行う仕事になります。
一次と二次試験があり、取得まで最短でも役2年ほどかかります。
専門的知識が取得でき、キャリアの幅も広がります。特にアセットマネジメントの会社に行きたいなら必要になってきます。
詳しい内容はこちらの記事にまとめてあります。
スキル
目標達成意欲
証券会社の営業では数字で比較され、白黒はっきする業界になります。
そのため目標に対してやり遂げる力が必要になります。
コミュニケーション能力
営業では新規開拓や1人200から400人程度のお客様を担当します。また経営者から退職者、主婦とさまざまなお客様になります。
そのためコミュニケーション能力は必要になります。
伝える力
証券会社では目に見えない、形のない金融商品を販売します。また専門用語も多数存在します。
そのため物事をわかりやすく説明し魅力的に話せる能力が必要になります。
お金の勉強も必要になります、事前に行うことをお勧めします。
証券会社に就職するためには
まずは業界の分析と面接対策が必要になります。
こちらの順番になります。
業界の知識をつける→個別の企業分析→志望動機→面接対策→内定後の準備
業界の知識をつける
業界の分析にはこの本が非常にわかりやすく、時間もかけずに学べます。
実際に自分で投資を始める
知識や経験を付けることは非常に有利になります。
また志望動機にヒントにもなります。実際にご自身で運用を始めることをお勧めします。
おすすめの証券会社はこちらにまとめてあります。
個別企業の分析と志望動機
個別企業は口コミサイトよりも決算説明書や中期経営計画を見るのをおすすめします。
口コミサイトはあくまで学生が書いたもので、他の就活生もマネをします。差別化するためにも投資家向け資料を使うことをおすすめします。
その企業の強みがわかったらそれが志望動機にもなります。
こちらに詳しくまとめてあります。
また企業分析の参考になる本はこちらになります。
面接対策
私は面接官も行っておりました。
そこからのポイントをお伝えします。
- 一貫性のある話かどうか
- 準備しているかどうか
- メリビアンの法則
話に一貫性があるか
これは重要なポイントになります。
自己の強み、会社の強み、それを活かせる理由、生かしたことのある経験談。
この辺りの一貫性が重要になります。
準備しているかどうか
これは逆質問で測ることがあります。
面接の後半に面接官かは「質問ありますか?」と聞かれることがあると思います。
実はそこの質問の【質】を見ております。
これは事前に準備できるので、逆質問は用意して臨みましょう。
メラビアンの法則
人は第一印象でほとんど決まります。
声の高さ、自信がある雰囲気、態度、話し方。これだけで内容よりも重視される場合があります。
これは練習と経験を積めばできることになります。