楽天証券ってやばいの?
就職したいですが実際はどうなんですか?
今働いているのですが…
そんな疑問に答えます。
私は新卒で中堅の地場証券会社に入り4年勤務しました。飛び込み営業の新規開拓から始め、
それなりの激務を経験しました。その後外資系金融機関に転職いたしました。
その実体験からお伝えします。
おすすめの証券会社はこちらにまとめてあります。
楽天証券を紹介しているわかりやすいYouTubeになります。
おすすめの就活サイトは以下2つになります。
個性を生かせるキャリアコンサル会社になります。証券会社では個性が重要です。アドバイスをもらうのも一つの方法だと思います。
【やばい?】の回答として、3つの角度から見ることができます。
- 財務面・業績面
- 今後の成長性
- 従業員の働く環境
本記事の内容
- 証券会社の現状
- 財務面・業績面
- 今後の成長性
- 働く環境
結論
財務面・業績面:
順調に収益を伸ばしております。新規顧客も増えているので将来も期待が持てます。
今後の成長性:
楽天経済圏はまだまだ強いです。グループとしてはモバイルがどうなるのか心配です。
従業員の働く環境:
評価はフェアです。年収もそこそこです。英語が公用語なので出世するには必要になります。
まだ見てない方はこちらをご覧ください
楽天証券株式会社
創業:1999年(平成11年)3月24日
本社:東京都港区南青山2-6-21
従業員:168名(2022年3月31日現在)
株主:楽天カード株式会社(100%)
従業員数:598名
証券会社の現状
明るい面
- 日本人の預金比率が高い。
- 政府の後押し
- 米国株の人気
暗い面
- 競争の激派
- 顧客の高齢化
- 人口減と地方の過疎化
詳しい内容はこちらの記事にまとめてあります。
楽天証券の財政面
楽天証券の自己資本規制比率
証券会社では財務の安全性を測る指標として自己資本規制比率があります。
基準数値が法律で決められております。
これを下回ると最悪業務停止命令を受けることもあります。
自己資本規制比率 (注) | 金融商品取引法等 | 取引参加者規程等 |
---|---|---|
140%を下回ったとき | 金融庁に届出を要する。 | 東証及びOSEに所定の報告書で 報告する。 |
120%を下回ったとき | 金融庁は、業務の方法の変更を命じ、財産の供託その他監督上必要 な事項を命ずることができる。 | 東証及びOSE市場における有価証券の売買等の停止又は制限を 行うことができる。 |
100%を下回ったとき | 金融庁は、3月以内の期間を定めて業務の全部又は一部の停止を命ずることができる。 | 東証及びOSE市場における有価証券の売買等の停止又は制限を 行うことができる。 |
この数値は自己資本【融資金や不動産などの固定資産を除く】をリスクに備えて用意しておく必要があるために設定されております。
楽天証券の自己資本規制比率は328.8%(2022年6月)になります。
- 大和証券280.4%(2022年03月末分)
- SMBC日興証券320.03%(2022年03月末分)
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券317.1%(2022年03月末分)
- 野村證券301.8%(2022年03月末分)
- みずほ証券279%(2022年03月末分)
- 岡三証券394.9%(2022年03月末分)
- 東海東京証券344.3%(2022年03月末分)
- 松井証券685%(2022年03月末分)
楽天証券の親会社の(楽天カード)格付け
格付機関名 | 長期 | 短期 |
---|---|---|
格付投資情報センター(R&I) | A- | a-1 |
日本格付研究所(JCR) | A | J-1 |
格付けとは
国や企業の発行する債券の信用力や元利金の支払い能力の安全性などを総合的に分析しランク付けしたもので、アルファベットなど分かりやすい記号で示される。 格付けは民間の格付け会社によって行われ、投資をする際、信用リスクを測る重要な指標のひとつとなる。ただし、格付け会社によって格付けに差があったり、経済状況に応じて格付けが見直されたりする場合もある。 個別の債券やその発行体の債務全体に対する評価に加え、金融機関に対する預金や保険金の支払い能力の格付け、ストラクチャードファイナンス商品(仕組債など)や投資信託についての格付けも行っている。
出典:野村證券
楽天証券の業績面
2022年12月期 上半期
- 営業収益は466億円(5.7%増)
- 経常利益は70億円(-22%)
- 当期純利益は38億円(27.1%増)
ライバルとの比較(オンライン証券)
本業での販売規模を表す営業収益ではSBI証券に続く2位になります。
最終的な当期純利はSBI、松井証券に次ぐ3位になっております。
今後の成長
楽天キャッシュ
今後楽天経済圏を支える通貨に似たようなものを作ろうとしております。
今楽天の中でも1番勢いのあるフィンテック事業になります。これ成功すると一層楽天の優位性が高まると思います。
獲得した顧客の収益化
楽天証券は新規顧客が右肩上がりに増加しております。
時間はかかるにしても数年後には預かり資産を増やし、楽天経済圏、楽天証券でお金を落としてくれる顧客層に育てる必要があります。
海外事業
マレーシアの大手銀行と共同して同国内初のオンライン専業証券を立ち上げました。
今後拡大が見込め中間所得層が増える国への進出は期待できる成長分野かと思います。
楽天証券の強み
楽天経済圏と家族プログラム
楽天経済圏はグループで日常の生活のあらゆるサービスを楽天で統一するシステムになります。
ポイ活等の影響もあり、日本ではポイントを貯めるのが主流になっております。
特に楽天ポイントと楽天カードはほとんどの人が保有していると思います。
投資信託の販売額
投資信託の販売額ランキング1位
積立設定者の割合は77%
投資信託は信託報酬として、安定的な収益が中長期で入ってくるのは経営の安定につながります。
IFAビジネス
日本国内では中立的な立場で運用提案をするIFA【独立系ファイナンシャルアドバイザー】ビジネスが拡大しております。
楽天証券ではいち早くIFAへのプラットフォーム提供をしており、預かり資産も前年同期比31%増加と成長しております。
従業員の働く環境
福利厚生
- 社会保険完備(雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金保険)
- 健康保険組合加入
- 福利厚生倶楽部加入
- 社内カフェテリア(すべて無料)
- 楽天株式会社ストックオプション制度
- 退職金制度
- 社内表彰制度
- 業務支援補助金制度
- 資格取得支援制度
- 5日間連続休暇取得制度
教育・研修
- TOEICに関する各種サポート、研修制度あり
- IT・金融資格に関する勉強会、各種サポートあり
- 入社時研修、ビジネスマナー研修、ビジネススキル研修、金融基礎知識研修、業務改善研修、合宿研修、海外トレーニー制度など
口コミ
従業員の口コミ
楽天グループの強みを活かして新規顧客を獲得してます。経営はスピード感があり社長の経営判断でガラッと動くことが多いです。良くも悪くもトップダウン経営になります。社内公用語が英語になり、英語が必要になりました。
ベテランには少し厳しいように感じます。
ワークライフバランスは部署によります。21時まで仕事をしていたり、休日も仕事をしている人もたくさんいます。代休は取得できますが、フレキシブルだと育児等は難しいです。
残業は月60時間は越えないように言われております。
食堂が3食ただなのは嬉しいです。
評価制度はフェアに感じます。グレード制になっており、グレードが上がれば100万近く上がることも。英語が昇給の条件となっているため、勉強が必要である。
転職が多いため、前職の給与水準が響いており、同じ仕事でも給与格差があるケースも。
部署にもよるが、給与水準は同業他社と同水準だと思う。30代で600から700万。
ストックオプションや食堂利用等はプラスになる面。
まとめ
楽天グループの売上構成は、インターネットセグメント、フィンテック、モバイルと3本の柱で経営をしております。
楽天証券はカードを中心としたフィンテック部門に入ります。
このセグメントは楽天グループでも稼ぎ頭になっており、元々の本業であるインターネットセグメントを上回る勢いです。
今後親会社から分離してカードだけで上場も噂されております。
そんな楽天証券では新規顧客獲得が非常にうまく行っております。楽天銀行も保有し、将来は総合金融プラットフォーマーになると思います。
現在は資産形成層が中心になっておりますが、将来現在獲得している顧客でどれだけ利益を出せるかが鍵になると思います。
IFAとの連携やプライベートバンク、相続対策など富裕層へのスキームも準備できるようになれば、圧倒的な立ち位置になると思います。