証券会社に就職したいのですが志望動機に困ってます。
各会社ごとの企業研究のやり方を知りたい。
業界現金は自分でやりたい。
そんな疑問に答えます。
本記事の内容
- 志望動機は結論から
- 志望動機の具体例
- 志望動機と企業研究のコツは決算書から
- 決算書を使った企業研究【野村證券】
- 面接や志望動機で使えること
私は新卒で中堅証券会社に入社しました。
私は新卒で中堅の地場証券会社に入り4年勤務しました。飛び込み営業の新規開拓から始め、
それなりの激務を経験しました。その後外資系金融機関に転職いたしました。
一次面接の面接官として証券会社で働いたことがあります。
その実体験からお伝えします。
結論
志望動機と企業研究は決算書から、自分の言葉で考えて伝えましょう。
決算書といっても使うのは決算説明書になります。
投資家向けにわかりやすく、見やすく作成されておりますので
業界の知識や専門的な知識がなくても理解できます。
まだ見てない方はこちらをご覧ください。
志望動機は結論から
まず前提になりますが、志望動機に限らず、結論から書くと分かりやすく伝わります。
ポイント
- 抽象的→具体的
- 自分の実体験や強みとリンクさせる
- 企業の理念やHP上の言葉を入れる
抽象的→具体的
【結論】私が証券会社を希望した理由は〇〇です。
【具体例】なぜなら私は〇〇がでぎ、〇〇になると思ったからです。
これは面接の時の質問にも使えます。
なぜ〇〇証券を志望したの?
という質問にも、
【結論】御社の〇〇という強みが理由です。
【具体例】なぜなら〇〇を行うことで、お客様に1番最適な提案ができると思ったからです。
緊張したり勉強したりすると、聞かれてないことにも回答しがちです。
あくまで面接の質問には結論で答えましょう。
その後質問が来た際には細かい回答を心がけるのがポイントです。
実体験や強みとリンクさせる
具体例の時に自分の経験や強みとリンクさせるとより説得力のある文章になります。
実際私は学生時代に〇〇を行っておりました。
そこで経験した〇〇を生かせると思ったからです。
このように文章を構成するのをお勧めします。
志望動機の具体例
私が証券会社を志望する理由は2点あります。
- 【形のない商品を取り扱っている】こと
- 【成果が目に見える形で評価される】ことになります。
形のない金融商品を扱うことは、営業の中において他の業種より難しく、
よりお客様との信頼関係が必要になると思います。
また私は幼い頃から何か一つのことを丁寧にコツコツ積み上げていくタイプの人間でしたので、
信頼関係もより強固に築ける自信があり、自分に向いていると思いました。
※何かご自身がコツコツ続けてあるものがあると尚いいと思います。
また幼いころから野球を続けており、団体戦でありながらバッター対ピッチャーという白黒はっきりつくスポーツを行なっておりました。
仕事においても自分で責任を持ち、努力した成果がはっきりとわかる業界で働きたいと思っており、志望しました。
志望動機と企業研究のコツは決算書から
今まで述べた具体例はよくある志望動機になります。
掲示板やそのほかのサイトやSNSからも引用することは可能だと思います。
ここから決算書をもとに自分の言葉にすることが大切です。
面接官はプロです。
また一日に何人もの学生と面接をしております。
はっきり言えば、【また同じような内容か…】と思われてしまいます。
また浅はかな内容にもなりがちです。
ここで決算書を見て自分なりの言葉で伝えられたらかなりのポイントになると思います。
決算書にはその企業が対外的な投資家に向けてアナウンスをしております。
これは志望動機を考えることにも重要ですが、今後その企業に就職しても大丈夫なのか?
といった視点で見ることもできます。
決算書でわかること
- 企業の強みと弱み
- 今後の成長戦略と力を入れている点
- セグメント(部門)ごとの売上と利益
それにそって志望動機と企業分析を行えば、面接官に対しても的外れな話をせずに
面接を乗り越えられる可能性があがると思います。
また「よく調べているな」という印象を与えられます。
決算書といっても使うのは決算説明書になります。
投資家向けにわかりやすく、見やすく作成されておりますので
業界の知識や専門的な知識がなくても理解できます。
決算書を使った企業研究【野村證券】
野村証券の決算書はこちらから見ることができます。
セグメント別収益
野村証券のセグメント別収益になります。
当期収益 | 前期比 | |
---|---|---|
営業部門 | 3,280億円 | △11% |
インベストメント・ マネジメント部門 | 1,480億円 | △9% |
ホールセール部門 | 7,031億円 | +2% |
ホールセール部門が全体の半分以上の収益を上げていることがわかります。
これはほかの証券会社と比較してみるとより鮮明になると思いますが、
大手証券会社ならではの収益構造になっております。
2022年3月末の決算ハイライト
全社
主要3部門の税前利益は2,052億円と前年比17%の減益でした。
決算短信・説明資料(野村証券)
わかること
- 関連会社である野村総合研究所の一部株式売却益(428億円)を計上
- –米州における世界金融危機(2007~2008年)以前の取引事案について、追加費用(約230億円)を計上。
営業部門
資産コンサルティング業への転換が進み、投信・投資一任純増を伴ってストック収入が拡大し、コンサルティング収入も増加しました。
決算短信・説明資料(野村証券)
一方で、株式取引や投信買付はお客様のリスク回避姿勢が顕著になり減少しました。
わかること
- 売買手数料ではなく、保有することから発生するストックビジネスに舵を切っている。
またコンサル営業部門では、従来の証券業から、資産コンサルティング業へと取り組んでいる。
- 実際に4四半期連続で投資一任純増が継続しており、ストック収入が前年比23%増加、ストック収入費用カバー率も40%に上昇するなど、中長期的な取り組みの成果が着実に出てきている。
- 保険やM&Aと言ったコンサルティング関連収入も増加している。
インベストメント・マネジメント部門
資金流入を伴って運用資産残高が拡大し、安定収益である事業収益が増加しましたが、
決算短信・説明資料(野村証券)
アメリカン・センチュリー・インベストメンツ関連損益のマーケット要因による影響等で
投資損益が悪化し、減益となりました。
わかること
- 4四半期連続で資金が流入し、運用資産残高は、12月に過去最高を更新しました。
その結果、運用報酬を中心に事業収益は増加しています。 - 確定拠出年金(DC)専用投信でも資金流入が継続
- オルタナティブ運用資産残高の拡大など、戦略的取り組み分野に動きが出てきています。
- 市況の影響を相対的に受けにくいバランス型ファンド、ESG運用ファンドに資金が流入。
ホールセール部門
インベストメント・バンキングが海外中心にアドバイザリーが好調で増収となり、
決算短信・説明資料(野村証券)
グローバル・マーケッツのエクイティも米国顧客取引に起因する損失が減少しました。
わかること
- ホールセール部門は増益となりました。特にインベストメント・バンキングは、
海外中心にアドバイザリー・ビジネスが好調で、直近6年間で最も高い収益です。
- 円安進行、海外を中心とした人材採用やベースサラリーの引き上げで人件費が増加
バランス・シート構造
わかること
- 資産の74%は流動性の高いトレーディング関連資産
- その他の資産は、資本及び長期負債(無担保調達資金の77%が長期負債)で調達しており、構造的に安定
決算資料で面接や志望動機で使えること
決算書からの説明内容
- 昔ながらの営業スタイルからの脱却し、新たな収益源(ストックビジネス)やコンサルティング営業(保険やM&A)に力を入れている。
- セグメント別収益が分散されいる。
- サステナビリティ関連やオルタナティブ投資等などの手法を取り入れている。
- 積極的に世界に進出しており、海外でも稼いでいる。
- バランスシートや財務状況も健全で経営も安定している。
他社との比較が重要
実際決算書は企業がいいところを強調して投資家にアピールするものになります。
最低限エントリーシートを出す企業の決算書は見る必要がありますが、ライバル同業種の決算書もみて
比較して研究することが重要になります。
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