証券会社のノルマってどうなの?
厳しいの?
何をどのくらいやればいいの?
達成できない場合はどうなるの?
経験者の話を聞いてみたい。
そんな疑問に答えます。
私のプロフィール
私は新卒で中堅の地場証券会社に入り4年勤務しました。飛び込み営業の新規開拓から始め、それなりの激務を経験しました。その後銀行に転職いたしました。
✅本記事の内容
- 証券会社のノルマ(目標)は1時間ごと
- 具体的なノルマ(目標)
- ラットレース
- 達成できない場合
- 証券会社で得られること
結論
証券会社のノルマはとても厳しいです。
しかし学べることも多く、次の転職へ有利になることが多いです。
まだ見てない方はこちらをご覧ください。
このようなパワハラは正直レベルが低いです。証券会社ではこの数倍の怒号が飛び交ってました・・・笑
証券会社のノルマ(目標)は1時間ごと。
営業であればノルマ(目標)があります。
銀行では毎月のノルマ(目標)と四半期ごとの(4ヶ月)目標がありました。
重要度は半分半分くらいの比率でした。
毎月目標目指して動きつつ、四半期で仕上げるような形です。
月半ば過ぎたくらいで上司から進捗の確認が入り、進捗率が悪いと、どうするのか指導が入ります。
進捗率の確認は短くても1週間ごとでした。
一方で証券会社もノルマの考え方は同じでしたが、ノルマ(目標)を毎日に細分化し、進捗の確認は1時間ごとにありました。
これが本当にしんどかったです。
自分もですが、お客様に無理をさせていたと思っております。
具体的な一日のスケジュールはこちらの記事にまとめてあります。
具体的なノルマ(目標)
証券会社では1年目から3年目までは収益ではなく、新規口座開設数と新規資金導入金額がノルマであり、評価されます。
一方で4年目以降は収益(手数料)がノルマになります。
若手社員(1年目から3年目まで)のノルマ(目標)
目標は
- 毎月5件の新規口座開設
- 毎月資産導入2,000万円
特に私の場合中堅証券会社なので、飛び込み営業が基本になりました。
自分自身で顧客を開拓していく必要があります。また3年間で開拓したお客さまで4年目以降に収益目標が張られるようになります。
ほかの大手や銀行系証券会社は紹介や休眠(長期間アクティブではない口座)の担当をすることになることもあります。
中堅社員以上のノルマ(目標)
支店にもよりますが具体的にはこのような形になります。
年次 | 収益目標(月間) | 収益目標(1日) |
---|---|---|
4年目 | 200万円 | 10万円 |
6年目 | 400万円 | 20万円 |
8年目 | 600万円 | 30万円 |
10年目(課長クラス) | 1,000万円 | 50万円 |
手数料は実収益になります。
・株式売買が平均0.7%くらいなので、売りと買いで1.4%。
・外国債券が2%から3%・仕組債と外国株と投資信託が3%になります。
毎日50万円やるには
- 株だけなら3500万円
- 投資信託だけなら1,700万円の販売が必要になります。
これを毎日やらなくてはなりません。
鉄砲を撃つ
これは証券会社で使われている言葉(造語)になります。上司に詰められすぎて、実際には成約してない数字を報告することを言います。
一度上司に数字を報告するとホワイトボードに乗ります。一度報告した数字は決して落とす(キャンセル)はできません。
その後、その実際には成約してない数字を追いかけて営業をします。
ゲロを吐く
自分が一度報告した数字や成約見込みが達成できないときに、上司に報告することを
「ゲロを吐く」と言います。
これはとくに募集している商品(支店で期日が決まっており、そこまでにやらなくてはいけないもの)
- 新発の債券
- 仕組み債
- 新規上場株
などをキャンセルされたときには本当に詰められます。
また上司や同僚に頭を下げて回ることもあります。
ラットレース
ラットレースとは、働いても、働いても、一向に資産が貯まらない状態のことである。 働いても、働いても、一向に資産が貯まらない様子が、回し車の中で、クルクル回っているネズミに似ていることから定義されていると
Wikipedia
月の進捗がよくても、前の日に大きな取引をしても、次の日にリセットされノルマを追いかけます。
また数字の報告は1時間おきになります。
これはまさに「ラットレース」に似ています。
達成してもまた次の日には新しいプレッシャーが始まります。
達成できない場合
数字が人格と言われた時代がありました。
中堅証券会社では未だに数字が人格です。
達成できなければ地獄が待っております。
パワハラ
まず独特の詰め文化というものがあります。
決して論理的にではなく、怒号まじりでどやされます。
案件あるのか?ないなら何してんだよ!?
お前今日の数字どうするんだよ?
やらないなら帰れよ!
残業代は他の人たちが払ってるんだぞ?
等々は日常的です。
嫌がらせ
数字が極端にできないと本格的な嫌がらせが始まります。
見せしめで全員の前で罵倒され、全員の前で謝罪をさせられます。
いじめに近い形でずっと怒られている上司もいました。
まさに独裁国家の絵ずらになります。
お客様の担当変更
最後は担当のお客様を変更されます。
つまり自分が収益目標を行うにもお客様がいないので物理的に不可能になります。
こうなったら最悪です。
50代で新入社員に交じり新規開拓を行わされていた上司もいました。
証券会社で得られること
証券会社では得られるものもたくさんありました。貴重な経験となり次のステップに進むためには非常に有意義な時間を過ごすことができました。
詳しい内容はこちらの記事にまとめてあります。
- 社会人マナーと身だしなみ
- 体育会系の上司との付き合い方
- 根性と度胸
- ストレス耐性
- 金融全般の知識
- 数字目標への貪欲さ
身だしなみはこちらの記事にまとめてあります。
証券会社の転職市場の価値
他業界でも証券会社は激務であり、厳しいということは知れ渡っております。
そのため転職では鍛えられた営業マンとして見られ、転職市場の価値は比較的高く評価されると思います。
そのため次にステップアップするために一度経験するのは非常に有意義かと思います。
また学歴に自信がなくても新卒で証券会社に入り、転職した場合、新卒時では決して入ることが難しい企業へ転職することも夢ではありません。
転職の詳しい内容はこちらにまとめてあります。